「不合格」を巡る何か

Ryoji☆の人生で「不合格」は重い。人生の岐路で、Ryoji☆の意志は粉砕され、立ち直るのに何年もかかった。

最初は高校受験。地元の高校、大学と漠然と思っていた。しかし、その賭けに出るには学力が足りなかった。勝負する前から、諦めていた。
次は大学受験。全くやる気にならない。ただRyoji☆が望む所へ行くには行く必要がある。やんなくちゃいけない。日々何となく、言われた課題をこなすことしかやっていないRyoji☆には、何をしたらRyoji☆が燃えるとか得意とか、そんなものはなかった。出ていきようない苦しさ。しかも人に理解してもらえるように説明出来ない。力の出し具合が判らない。こんな社会おかしいと思うも、今のRyoji☆は余りに無力。兎に角流れないと先が展開しない。流されるまま、何の成算もないまま、独りよがりの理屈だけで挑み不合格となった。黒い笑い。

で浪人。輪をかけて辛かった。時間はある。やらなくちゃいけないことは決まっている。でも、やっぱり虚しかった。今目の前でやろうとしていることと、Ryoji☆の人生が繋がらない。勉強をやればこれまでの資産でほどほど出来た。でも全然人生が循環している実感がない。後の大学時代。敢えて無謀に飛び込み続けたのは、あの虚しさはもう二度と体験したくなかったから。この食べ物もあり、時間もあり、やるべきこともある。しかしこのどうしようもない虚しさだけは2度とゴメンだと誓った。

弟に勧められて、試験慣れする積もりで受けた大学だけが唯一合格した。滑り止めと考えていた大学まで落ちて、乾いた笑いが出た。あと一歩でRyoji☆がRyoji☆としてある誇りが粉々になる所だった。だからこの件に関しては弟と、余りに高額な学費を負担してくれた両親に感謝している。頭の理屈ばかり先行して、その実、実力のない空虚さ。そこを垣間見て、恐怖に押しつぶされそうだった。自己評価と世間評価とのギャップ。独り世界に「Ryoji☆はこうだ!」と叫んでも、誰も気にしない。狂人の戯言。

大学は辛かった。「頭がよい」ってこういう事言うんだと肌で納得した。どう逆立ちして、努力しようが到達出来ないってことがあるのがわかった。そして女性だからといった、訳の判らないカテゴリーで人を括るのは間違ってる。同時に初めて心を開ける友を得た。兎に角チャレンジだった。ここであの浪人時代の虚しさに蝕まれるのはゴメンだった。

そして、最後の不合格は、就職活動。全く同じパターンを繰り返した。ただ心していたのは、Ryoji☆自身の内にそれを選ぶ理由があるやつにしよう。だから、業種とかじゃなく、全くその企業の方向に共鳴出来るか?だけで選んだ。理想は、会社は会社。プライベートはプライベート。あんまり大企業じゃなく、一緒にやってる楽しさがあるといいなって思ってた。そしてドンドン不合格になった。まぁいい加減に見えてもしょうがないってくらい、熱心じゃなかった。今のままのRyoji☆にこだわっていた。口先だけかっこいいこと言ってもしょうがない。それはきっとRyoji☆も相手の企業も不幸だ。だから飾らないありのままのRyoji☆で勝負して、駄目なら駄目で、その時考えよう。そして、もうどこも拾ってくれる所がなく、また駄目だぁと不合格に打ちのめされていたら、今の会社に誘われた。

ことこと左様に、Ryoji☆にとって不合格は辛い思い出と共にある。コーチングを学んで、人には色々言えても、Ryoji☆自身のリアルはここにある。きっとHっさんには「なんてあなたは恵まれてる人なんだ!」とどやされるだろう。情けないけど、不合格にビビっている。これまでの負の記憶がアンカーされていて、さぁーと展開する。「やめろ!やめろ!不合格するくらいなら止めろ!」そして他者と比較しだすと、Ryoji☆の生は不幸が薄い。要所要所で家族に支えられて来たし、ほんと運があった。だから、こんなに恵まれているのに何故?とRyoji☆自身思う。でもRyoji☆にとっては苦しみ。苦しんできたんだ。どうしていいか?わからなかったんだ。「Ryoji☆ってホント良家のお坊ちゃんだよね。」そう言い替えることもできるだろう。確かに。「はん。あんたの挫折なんて、挫折のうちにはいんないんだよ!」これだけ応援してもらいながら、嬉しくもありながら、すごく冷静で値踏みしてるRyoji☆がいる。今までの経験から、未来は描けないものだった。世のことわりを理解するには余りに力不足。何か幸せか、全然わからない。暗く凍てついた独りの空間こそRyoji☆の領域。緩慢なる死に恐怖する日々。過ぎ去る日々をなんとくこなしていくのが精一杯。まるでMぐっちの研修を受ける前の店長たちのよう。日々トラブルなくいかにお店を運営するか?常にビクビクしながら、火消しに回って疲れ果てる日々。Mっぐちが「そういう見方からアドバイスもできるけど、『こういう風にした方が、あなたが嬉しくならない?』って言ってあげた方が、あなたも相手も嬉しくない?」そう。そうなんだよね。まるで世界は変わらない。Tかちゃんが書いているように「まるで能力がないのが私の才能なんです!」と自己確信に満ちて言い切ることもできる。遅刻するのも、地図に迷うのも、それは私。そういうバカでドジな面もあるけど、ここってことにはものすごいエネルギー上がるし、私が場にいるだけで周りがドンドン楽しくなっていく。変えることなんてない。すべてはあるがままに。その上で、どうしたいか?の選択。

Ryoji☆の中で湧き上がる不合格への恐怖。
なぜか不合格を祝福する35名以上のコーチ仲間たち。

なんなんだ!

Ryoji☆は狂っているのだろうか?
世界への見方を間違えてしまったんだろうか?

大学この方ずっと共にいた、浪人時代のあの生きる虚しさをまだ背負っている。
あの時あの場所へ置いて来てはいない。
このコンセンス・リアリティを捨てることがこんなにも怖いなんて…。
ほんと臆病者。

どうやら不幸なRyoji☆にロマンスしているみたい。
不幸を演じて酔っている。

あぁ醜悪だね。