ORSC 15th Anniversary Ceremonyに参加して

2024/1/28東京ミッドタウン八重洲で開催されたORSC 15th Anniversary Ceremonyに参加した。

ここまでORSC JAPANを牽引してくださったゆりさんが2023年12月で退任というサプライズもあったものの、この15年でORSCerが600名近く誕生したということ。そして、そのメンバーが集うと、こんなパワーになるということに驚きを禁じ得なかった。

良治の個人史としては、娘の誕生と共に子育てに専念した12年であり、こうしたつながりから意図的に身を引いた時間だった。この4月に娘が中学生になるのを気に、再びこうした活動に顔を出そうとスタートとなった。

相変わらずの人見知りで、これだけ沢山の人がいると、居心地が悪くて仕方がない。どうしても輪から外れた安全な所から観察していたくなる。
こうした指向はどうしようもなく、込み上げてしまう。
以前は、「こういう良治はダメだ」と思って、さらに良治で良治にダメージを与えていたけれど、今回は、「もう自然とそうなっちゃうのは良治だよな~」って、良治に許可を出すことができた。

だから、悪いけど「ORSC15周年を祝う」という意図よりも、リアルでの繋がりが切れてしまっているかつての懐かしい仲間と再会したいという想いの方が勝っていた。

しかも良治の時間軸だと、ORSC勃興前夜とスタート直後の印象と、今が接続している。
胡蝶の夢から覚めたら、突然こんなことになっていた という感覚がある。

ORSCが扱う、関係性という目に見えない何か?そのお陰でつながり合うことができず、苦しんできた沢山の事例。しかし、それを扱う難易度と、それを大事と思い、時間と労力をかけようとするクライエントがいるのか?という成り手とお客さまがいるのか?という2大難点のため、まったく先が見えなかった。
実際、今回の終了の祝福タイムの時に、ORSCerに関わって貰ったばっかりに、やっとの思いで採用した50名が30名に減ってしまった時は「どうしてくれるんだ!」と思ったと言う声も出ていた。

そしてファカルティによるこれからの15年に向けて、取り入れたい8つのメタスキルのうちに、「宇宙(コスモス)」があった。実にらしいメタスキルだ。

今まで日本社会が是としてきた合意的現実(CR)からは明らかに外れている。でもシステムの声に耳を澄まそうとしたら、確かに「宇宙(コスモス)」のメタスキルは必要なのだ。

20ほどのグループに分かれて、ORSCを知った私たちに何ができるか?を語り合った。
教育と社会をテーマにしたグループで語らせてもらった。「教育」というテーマほど、革新と保守、ステークホルダーとして、児童生徒・教師・教育委員会・親・地域の人・政治家が入り乱れており、みんなよかれと思うことをやろうとして、ぶつかりあっている。仕事柄ずっとウォッチしてきたけど、どこからどうしたらいいのか?ほんと分からない。で、誰かが革新しようとすると、必ずそれを阻むステークホルダーが立ち上がるという厄介な構造がある。言論だけの空中戦となると、絶対に合意できない。ORSCこそ、一歩引いて、今どんな声がこだまする空間に私たちがいるのか?俎上に載せてくれる。見たくない現実をみんなで見ることから始めないと、必ず揺り戻しにより、改革は阻まれる。厄介なのは、技術的には、時間と場所を選ばず、学ぼうと思えば学ぶことが可能となった初めての時代に私たちは生きることになったということでもある。教師は、教える役割から、学びを支援するファシリテーターへシフトする必要がある。

ここまでくると、次の15年は、これまでだったら「絶対無理!」と思ってきたことが、「ORSCを知っている私たちだったらきっとできる!」という新しい扉が開く気がする。