場・エネルギー・生存の法

CTI8周年記念の「組織とコーチングの分科会」でとても面白い仮説を聞いた。

まず場として組織を捉える。「どんな組織何ですか?」と尋ねると、大抵の人は組織図を差し出す。しかしそんなオフィシャルな組織図は、実際の組織を活性化させるのにまるで役立たない。むしろ、どんなエネルギーがその組織に満ちているか?を言って貰ったら対処のやりようがある。
大抵の日本の組織に流れているのは、何とかして生き残らなくっちゃ!ってフィア(恐れ)ベース。それが場を支配してる。知らず知らずみんながその空気に逆らうことができない。場がそう設定されているのに無自覚だと、いくら「可能性を広げて!」と言ってもお題目だけになってしまう。つまり、「そんなこと言ったって生き残るためにはさぁ」に押しつぶされてしまう。そして、組織の一部だけ研修をしても、この場の力に逆らえず、元の木阿弥になってしまう。


だから大切なのは、まずちゃんと恐れを明確にすること。恐れの妄想を膨らませるのでなく、確かにその可能性もあるレベルに落とし込む。その上で、もし最大のパフォーマンスを私たちが叩き出したとしたらどうなるか?描くこと(ラヴ・ベース)。おそらく真実はその中間にあると、リアリティを持たせること。そこまで自覚出来たら、当初に描いたパフォーマンスなど軽く超えてしまうのだ。


そして大切なのは、一度作ったらおしまいってことはない。何度も何度も繰り返し繰り返し関係を作り出すことが大切だ。変化は必然。紡ぎ直すしか道はないのだ。

社会学を学んだのは、まさにこうした個人を越えた何かをちゃんと射程に入れて考えたかったからだ。長い長い時間がかかったけど、宮永教授に「あなたは『構造』っ何だと思う?」と問われて、全く答えられなかったことに、再び挑戦する材料が集まりつつある感じがしている。

もう殺さない-ブッダとテロリスト

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