等価交換・ROI・複雑性の縮減・自分の言葉

可能が広がる世界は、制約があってそこから抜け出すことを願った世界とは、別の苦しみがある。選択肢が広すぎて、どの選択肢を選べばいいのか?責任を自分が引き受けなくちゃいけなくて、後悔が怖くて、逆にどれも選びたくない。

(1)指し示してくれる外の何かに頼りたくなる。
(2)もしくは、投入したお金なり時間なりで、どれだけのリターンがあるか?を基準に選ぼうとする。どうせ同じお金と時間をかけるんであれば、最大のリターンを得たい!等価交換、「鋼の錬金術師」の描く世界。生と死は等価値なんだ。

理屈としてここから「時代」を語ることは楽しい。でも急にJijiは誰かの言葉を引用して、知ったかぶりをして、いい気になっているJijiに気がついた。恥ずかしい。そこから言葉を発している限り、Jijiの人生でなくなっちゃう。確かに「現実」をうまく説明していて便利だ。でもそれはJijiの本当の気持ちと一致しているだろうか?Jijiはその理屈で動いているんだろうか?

コーチングにハマっているのは等価交換じゃない。コーチングの怖さは「望んだ数だけ」ってこと。望んだことは何でも叶うわけじゃない。でも望まなければ先に進めない。見えない何かを感じて、そこへ表出させなければ、ジャンプできない。己の器と戯れること。「汝を知る」。他者との対話を通じて、Jijiが開く。Jijiの枠が見える。Jijiってこんなことが好きだったんだって気がつく。Jijiの中の枠がとっぱわられ、統合された時、フルな人生を生きるJijiがそこへ出現する。いきなり。前触れもなく。ポンと。

「美」。それがJijiの統合されていないキーワードらしい。

おとなの進路教室。
山田 ズーニー著
河出書房新社 (2007.3)
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