「ああ、この人になら話そうかな」って思う瞬間って、「あぁ、その言葉を誰かが言ってくれるのを待っていた!」って思った時だと思う。
それを連発してくれる人と出会った時、なんでこの人そんなにJijiの急所を突いてくるんだろうって、後からずっと不思議に思っていた。
気持ちに良い悪いはない。
それはそうなんだけど、ことはそう単純じゃない。わかっちゃいるけど、止められない。
たいていはある湧き上がってくる気持ちが気持ち悪くて一緒にいたくないが故に、(1)そんなこと感じていない→自分の気持ちを抑え込む。もしくは、感じることを止めてしまう。(2)そう感じるのはよくないことだ。悪いことだ→自分の気持ちを認めず、否定する。
うまく押さえ込んだつもりで、ものすごいうつうつとした気分になり、何もやる気が起きなくなってしまう。
そして、いったい何にJijiはワクワクを感じているのか?美しいと感じているのか?誰かを好きだと感じているのか?何をしたいのか?サッパリ感じ取れなくなってしまう。
世界は灰色。暗く閉ざされている。明るい人の脳天気な明るさがまぶしくて、とても一緒にいられない。できない。できないを知らず知らずに連発し、他人の凄さが目について、嫉妬の暗い炎が燃え上がる。「あれはあの人だからできたのであって、Jijiにはとてもできない」世界の不公平さ不条理さに義憤を覚え、この世界を呪う。
気持ちに良い悪いはない。
聞きたかった言葉を言ってくれている人は、「そっか。Jijiの中には、そんな苦しい気持ちがあったんだね。でもさ、Jijiのその気持ち。Jijiのことが大好きなんだ。だから、いるのわかるよって声かけられる?」って感じで、Jijiが拒絶した気持ちを認めてくれる。
それ、聞いただけで「ジーン」ってする。
ああ。その言葉をずっと待っていたんだなあって。嬉しいって。
すると、張りつめていた世界がゆるんで、視界が開けて、「ほんとうはどうしたい?」って問いが、やっと心に届く。
近頃なんてJijiのコーチングはダメダメだ!っていうのが気になってしょうがなかった。ここが駄目ってわかれば、対策の取りようもあるし、訓練のやりようがあるんだけど、直観的に失敗しているのはわかっても、Jijiの中の何が原因か?さっぱりわからなかった。
Jijiが言うのも何だけど、Jijiのコーチングは結構いい感じまではくる。しかし、肝心の最後の微妙なところで、かなり的はずれな感じの質問をするため、そこまでは良い感じなだけに、「?」って感じで終わりになる。
(1)Jiji自身のありようの問題。
→つまりJijiが緊張して楽しんでいないと、その雰囲気が相手に伝わってしまう。いくら言葉で補ってもこればっかりはどうしようもない。
(2)Jiji自身がJijiに温かい言葉をかけたことがない。
→Jijiを責める言葉はたくさんある。JijiがJiji自身の気持ちを認め、それを慈しんだことがない。言葉が相手に届かない。
やっとここまで来た。
今度こそ「[クライアントさんが]かけてほしい言葉をかけられる」Jijiに向けて、再訓練。
PHP研究所 (2006.6)
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