直線的思考

コーチングセッションで、コーチから「じゃあ、どうしたいのですか?」と質問を受け、取り敢えず苦し紛れに答えると、途端にそれについて「いつしますか?」と迫られるのに、辟易していた。

これをされると苦しい。だいたいそれがそうできないって思っているから、こう悩んでいるわけで、そんな風に迫られることがわかっているんだったら、言いはしないと。

逆に驚くほど、そっか!って気がついて一直線に自分で話をしていて、突き進むこともあった。それはほんとに本気で、ああ自分はこうしたかったんだあって気がついて、いきなり思考がそこで回転を始めて、だったらこうするみたいな、行動までスラスラでてくる。だって、そうしたいんだもの。

ITB42セカンドを決めた時もそうだった。イズンコーチから、「そんなに納得していないんだったらもう一度自分の手でやってみれば…」と提案を受け、「そっか。その手なら、この不満は完結する」って腹の底から納得した。そして、どうやっていくか?算段が動き出した。

「実行することを妨げているものは何ですか?」
「それを達成するために、あなたは何をすべきでしょうか?」

こういう種類の質問は嫌い。

「7つの習慣」を安易に実行している人が信じられないって思うのも、思考が直線だから。一つの明確な目標に向かって直線だから。それって、効率はいいけど、疲れる。柔軟性に欠ける。

「ものごとがあなたの思い通りに進むようになった時、そのことはどんなサインからわかるでしょうか?」

こっちの方が絶対良い。目標設定から嗜好語りへ。直線的思考からブレインストーミングへ。違いを観察せよってこと。つまり、何を選ぶのも自由ってことを味あわせてほしい。これだけ豊かな選択肢の中で、自分が一番しっくり来るのはこれかなあ。これだったら、少し近づいたって感じかなあ。コーチと約束してやってみると、結構気に入って、約束した以上まで進んだりする。その方が断然自然体でいい。

ブリーフセラピーの再創造
ジョン・L.ウォルター著 / ジェーン・E.ペラー著 / 遠山 宜哉訳 / 花屋 道子訳 / 菅原 靖子訳
金剛出版 (2005.7)
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