失敗はない?

国際コーチ連盟マスターコーチの「ハナーテ・デ・アンジェロ女史」の2日間の振り返りを、イズンさん・とみーさん・ぴょん吉とした。すごく膨大な内容をわずか2日間に凝縮したので、ぜんぜん消化できていなかったからだ。やっぱり無理が有りすぎて、かなり忘れてしまっていた。

その中でみんながハッキリ覚えていたのが、

「NOWHERE」ってこと。

「No where」なのか?「Now here」なのか?

人は思考の中で、7割ちかく、過去へいったり未来へいたりしている。
でもたった今だけが変化を起こし、行動を起こすことができる。過去も未来も関係なく自由に振る舞える。だから常に今が大切。

うんうん。すごい説得力だ。

逆に気になったと、「失敗はないっておかしくない?そりゃ、ずっと諦めないでやり続ければ成功するのは道理でしょ。」って言ってみた。そしたら、「誰から見て?」とイズンさんから切り返されてしまった。

うーん。客観的に見て。第三者から見て。って答えが浮かんだんだけど、それってメタレベルな視点だ。現象学的にいって、それは正確な表現とは言えない。試みている本人が失敗でなく、「わかった。この方法では、私は私らしくいられない。じゃ別の方法は?」って諦めない限り、いつかは達成する。むしろ、やってみたことを振り返って、何に気がついたのか?が極めて大切だ。ここで、受け止める柔軟さがないと、同じ失敗は何度もより痛い形でよみがえってくる。世界や周りに原因を押しつけるのではなく、一歩引いて謙虚に、こんな力のない私だけど、次乗り越えるために、私が変われることはないか?

そ、「クライアントを信じることができない」は正確な言い方じゃない。「自分自身を信じることができないんだ。」
「世界は地雷原。危険に満ちあふれている」は正確な言い方じゃない。「Jijiから見た世界は危険なんだ。」

個人個人の世界への視線を重ね合わせて、多くの人が同意できるものだけが「客観」と言われる。物質的な現象であれば、同意する部分が大きく「客観」の一致は得やすい。でも心の世界は、まず一致しない。一致はしないけど、共鳴はする。私とあなたは違うし、あなたがどう感じているか、正確な所はわからないけれど、でもその感じ方。私の中でもざわつく。

ここでも「今」の自分に返ってくることがわかった。

がんばれ仏教!
上田 紀行著
日本放送出版協会 (2004.6)
通常2??3日以内に発送します。